えみはな diary

自然と人と生命をさりげなく綴りっていきます。

鈴虫と耳鳴り(脳に必要な遊びについて)

f:id:har4fl172gr355775eg:20181008141634j:plain   夜寝るとき、涼しい空気とともに鈴虫の鳴き声が部屋のなかに入ってきます。とても気持ちよく、その音をききながら横になっていました。

 しばらくして「あっ、耳鳴りがしているなあ」と思いました。(年のせいで時々、耳鳴りがするのです)

 少しの間、それを聞いていて気がつきました。

「これは耳鳴りではなくて、鈴虫の鳴き声だ」と。いつのまにかうつらうつら寝てしまったようです。

 

 ボンヤリとしていて私は鈴虫のなく音が、耳鳴りにきこえたのです。よくありますよね。寝ざめたときに、どんな夢をみたか覚えていないけど、なんだか恐怖を感じたり、なんだか気が重く感じたりすることが。

 恐怖はどのように始動されるのでしょうか。脳には一連のメカニズムがあることがわかっています。そのひとつは扁桃体とよばれるメカニズムで、体と精神、感情の警報装置の役割をします。なにかが恐怖であると感じたり、恐怖をほのめかすものであると解釈されると扁桃体が刺激されて脳内恐怖物質を分泌し、筋肉が活性化されにげる準備をするのだといいます。人間の脳には太古の昔からある、生命を守るために昔は大いに役立ったメカニズムが強固にそなわっていて、まるで恐怖にたいするノルマがあるかのように身の回りに起きることに投影するのだと『セルフ メイド ウェルス』の著者、エベン・ペーガンは言っています。でも、現代をいきる私たちには、それが牢獄になりうるのです。それを私たちは知って理解する必要があるのだと。これの詳しいことは、本を読んでください。

 寝ている時のボンヤリしている時の私たちの脳は、人間脳とよばれる大脳がおやすみしていて、脳の奥深くにある生存にかかわる古くから備わっている脳の力が相対的に大きくなっている状態で、ふとしたきっかけでその断片を感じるのかもしれません。

 子供でもあります。昼寝の途中、1歳児の子供が突然目をさまし大泣きをはじめることが。周囲の大人は怖い夢でもみたのかなあと思い、抱っこしてやるのですがなかなか泣きやめないのです。

 

 日中、複雑なことを瞬間、瞬間に判断し、事柄をなしとげていく人の認知の脳。その分夜になると活動もにぶって、眠りの体制にはいる人間の営み。夜に「おばけがでる」というのは、暗いからというだけでなく、こうした人間自身の生理的リズムによるところも大きいような気がしますね。

 人間の脳も、どんな人でも正しくあろうとしてやっていても、ときにはちょっとした誤作動がおこることもあるもの。

 単純な間違いを笑いとばし、脳のあそびの部分を許せる寛容な心をもちあわせることが、長く安定した人間関係をもたらし、幸せな人生を続けていける力になるだろう。そんな柔らかさ、心の柔軟性が、堅くなりがちな脳を若々しくたもてる秘訣だろうと思うのです。